インフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染症対策は、ワクチンなどの予防、早期診断、薬による治療ですが、感染症の「感染経路」を知ることも重要です。
感染症の感染経路には、飛沫感染、接触感染、空気感染、経口感染、の4つがあると言われています。
「飛沫感染」
咳・鼻をかむ・会話などでの飛沫(5μmより大きい水分を含んだ粒子)に含まれる病原体を人が吸い込むことで感染すること。飛沫が届く範囲は約1~2メートル程度です。飛沫感染する病原体として知られているのが、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルス、風しんウイルス、アデノウイルス(風邪症候群)などです。
「接触感染」
感染している人の皮膚や粘膜に触れることや、病原体がついた手すりなどの環境表面に触れ、その手指で自分の粘膜に触れ感染すること。接触感染する病原体として知られているのが、ノロウイルスやインフルエンザ、新型コロナウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、黄色ブドウ球菌などです。
「空気感染」
飛沫核(5μm未満の粒子)が空気中に滞留・飛散し、人がそれを吸い込んで感染すること。空気感染する病原体として知られているのが、結核菌や麻しんウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルスなどです。インフルエンザ、新型コロナウイルスに関しては、動物実験や飛行機の機内での感染伝播に空気感染が関与した可能性が示唆されている様ですが、現時点では不明確な様です。
「経口感染」
病原体に汚染された水や食べ物を口にすることで感染すること。ノロウイルスやO157(腸管出血性大腸菌)などです。
インフルエンザの主な感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」ですが、新型コロナウイルスの感染経路はそれに加え、「換気の悪い室内などでは感染する」との見方となっています。厚生労働省は、「空気感染」とは異なる「マイクロ飛沫感染(エアロゾル感染)」という言葉を使用し、「換気の悪い密閉空間では、5㎛未満の粒子がしばららくの間、空気中を漂い、少し離れた距離まで感染が広がる可能性も」との言葉で注意喚起をしています。
また米国疾病対策センター(CDC)は、感染者が15分以上換気が不十分な屋内空間に滞在した場合、2メートル以上離れたところでも、あるいは感染者が退出した直後の空間を通過するだけでも感染するリスクが生じるとしています。
飛沫感染と接触感染に加え、飛沫感染と空気感染の間の様な「マイクロ飛沫感染」にも気をつける、ということですね。
飛沫感染を予防するために大事なのは、ソーシャルディスタンス(1~2m)、マスク、です。
接触感染の予防は、手洗いや消毒、手袋、手で触れるものへの除菌や抗菌。
そしてマイクロ飛沫感染・空気感染の予防で大事なのは、三密の回避、そしてなにより換気です。1時間あたり6-12回の換気が望ましい様です。結構多いですね。
コロナ過が続きつらい毎日ですが、いつか終わる事を信じ、自分だけでなく周りの人にもうつさないよう、一人ひとりができることを行いたいですね。
(※パルフィールは医薬品、医薬部外品ではありません。全てのウイルス、菌に対して効果があるわけではありません。)
〇参考文献:
「新型インフルエンザ院内感染対策ガイドライン(案)、厚生労働省」
「https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000657104.pdf 厚生労働省」
「米国疾病対策センター(CDC)新型コロナの感染経路に関する見解 2021年5月7日付」